嫁を迎えるまで淡々と

築37年の中古戸建てを購入した独身アラフォー備忘録

キノピオ「ピーチ姫がまたクッパに誘拐されました」マリオ「はいはい…」

キノピオ「大変です!またピーチ姫がクッパにさらわれました!」

マリオ「…またか。警備は何やってたの?」
キノピオ「そ、それはですね」
マリオ「記憶にあるだけで30回は誘拐されてるよ?この国の警備はどうなってるの?改善しようとは思わないの?コンプライアンスどうなってるわけ?内通者でもいるんじゃないの?」
キノピオ「う、うう、髭面の親父が全うなこと言ってるゥ…」
マリオ「僕は20代なんだが。まあいいや。いつものことだから大丈夫でしょ」

キノピオ「え?何を言ってるんですか!キノコ王国の危機ですよ!?」
マリオ「大丈夫だって。」
キノピオ「そんな!助けに行ってくれないないんですか!?」
マリオ「僕はただの雇われ大工の配管工だよ。なのにテニスの審判をやらされるわ、細菌撲滅を手伝わされるわ、異世界の勇者達と乱闘するわ…十分仕事をしてきたんじゃないかな。あー…カービィ君に頼めばいいよ。ご飯あげれば喜んで行ってくれるみたいよ彼?」

キノピオ「そんなぁ…あ、ル、ルイージさんなら!ってそういえばルイージさんは!?」

マリオ「…」

キノピオ「…マリオさん?」
マリオ「…あいつは…弟は…もう駄目だ」
キノピオ「え!?」

マリオ「…ふぅ。よっこらせ。その前に確認をしたいことがあるんだけど」
キノピオ「あ、はい?」
マリオ「前々から疑問だったんだけどさ。今まで僕達兄弟が獲得したコインはどこに行ったの?」

キノピオ「…え?」
マリオ「思い返すと火の中、水の中、雪の中、しまいには宇宙も行ったなあ。で、回収したコインは?」
キノピオ「えぇと、城の復興やマリオさんの旅先でのバックアップとs」
マリオ「違うだろ。賠償金として他のキノコワールドにまで出張させて取り上げたでしょ」
キノピオ「し、仕方がなかったんです。姫が戻ってきても王国は荒れていて…!」

マリオ「まあ最初に王国を破壊しつくしたの僕達兄弟なのは事実だしね」
キノピオ「あ…いやそういうことではなく」

マリオ「いやーあの時は大変だったなー。あとから督促状を叩きつけられてさー」
キノピオ「…その節は…その…」
マリオ「しかも道中のブロックがクッパの魔法で王国の住民がブロックに変えられていたのなんて知らなかったなー?そりゃエネルギーの塊だものなー?そこから出てくるきのこを食べたら体が大きくなったり、手から炎が出ても不思議じゃなかったわー?だーれも教えてくれなかったものなー?」
キノピオ「…」

マリオ「でもそれは最初の話。国のインフラもかなり復興したよ。それ以降に持ち帰ったコインは?」

キノピオ「…」
マリオ「…」

マリオ「…ふぅ、スマブラに参戦した異世界の戦士に聞いたんだよ」
キノピオ「?」
マリオ「この世のどこかに『エリクサー』というどんな傷も状態異常も治す霊薬があるんだって。知ってるかい?」
キノピオ「エリクサー?」
マリオ「ああ、要はそれを買う資金に当てたくてね」
キノピオ「そうですか。しかしそんなアイテムは我が国では聞いたこともなく」
マリオ(…)

キノピオ「しかし体力の回復ならスーパーキノコでd」
マリオ「スーパーキノコはもう二度と食べない」
キノピオ「…ッッ!?」



マリオ「キノピオ、他に隠していることはあるか?」
キノピオ「…マリオさん?」



マリオ「…キノピオ。君たちはいつだって俺たち兄弟に肝心なことは伝えないね」
キノピオ「…」
マリオ「ルイージは…あいつは…ピーチ姫を助けるために何度もキノコを食べたよ。そう何度もね」
キノピオ(……先程からの態度はそういうことか)

マリオ「…ルイージはもう言葉を発することもできない」
キノピオ「…」



マリオ「時期に緑色のキノコになる」



キノピオ「…」
マリオ「…」




キノピオ「ご存知の通り、過去にブロックにされた我々を元の姿に戻してくれたのはピーチ姫の魔法です」
マリオ「…ああ」

キノピオ「…でしたらきのこになりかけているルイージさんを魔法で元に戻せるのでは?」
マリオ「…そうだな。そうかもな」

キノピオ「ならば今すぐにでも助けにいきましょう!」


マリオ「…元の姿ね」



キノピオ「…え?」



マリオ「…前々から疑問だったんだ、キノコ王国になぜ人間は少ないのかって」


キノピオ(…ッッ!?)


マリオ「…確かに一部の人間はいる。しかしそれはほんのごく一部だ」
マリオ「昔、ワリオって幼馴染がね。スーパーキノコを食べすぎてしばらく寝込んでいたことがあったんだ」
マリオ「その時に言っていたよ。『体中に斑点模様が浮かんできて、もう少し食べていたらキノピオになっていた』って…」
マリオ「そのときは何の冗談だって笑い話だったよ。でもルイージの姿を見て疑惑は確信に変わった」


マリオ「キノピオ…」


マリオ「君たちは元は人間だったのではないか?」



キノピオ「…」
マリオ「…」


マリオ「だがなぜこんな回りくどいことをしているのか。もしキノコ族を増やすために僕達兄弟にキノコを食べさせたいだけなら他にやりようがあるはずだ。つまり目的は別にあるんだよな?」


キノピオ「それを知ったところでどうなる?」


マリオ「まあ聞いてよ。ピーチ姫の魔法はブロックからでもキノコ族に戻せる。強力な魔法だ。いや、壊れたブロックからも再生となるともはや魔法という範疇に収まらない。これは『事象の否定』だ。もはや神の御業だ。」

マリオ「しかし!ピーチは何度も魔法を使うことを良しとしなかった!だがクッパに攫われたあとには必ず魔法を行使した!つまりだキノピオ!いいかいキノピオ!君の!君たちの目的は!!」

キノピオ「マリオ。あなたにはまだ働いて貰わなければいけない」

マリオ「うっ?」

キノピオ「あなたは『姫を助けに』いかなければならない」

マリオ「これは!?」

キノピオ「『姫が拐われて、ナイトに助けられた』この事実を繰り返し収束させることがこの世界には必要なのだ」

マリオ「…ほ、胞子か?視界が…いや空間が歪んでいる?」

キノピオ「全てはこの星のためなのだ」



ドゴォ!!


マリオ「マンマ・ミーア!!」
キノピオ「なにぃ!?隠し持っていたスーパーキノコだと!?」



ドゴォ!!



キノピオ「くっ!天井へ!」
マリオ「やはり全ての鍵はピーチ姫か…ッッ!」
キノピオ「…ッッ!?マリオ!待てッ!!」



ドゴォ!!





ドゴォ!!




マリオ「イヤッフゥウウウウ!!!」
キノピオ「駄目だマリオ!君まで『きのこ化』したら!この国、いや、この世界がっ!!」




ドゴォ!!



マリオ「ヒアウィゴー!!!」



ドゴォ!!



ドゴォ!!


ドゴォ!!



ドゴォ!!







クッパ「この気配。やはり来るかマリオよ」
ピーチ「クッパ…マリオ…私は…私は…」
クッパ「悲しむな姫よ。さあ来るが良い宿命のライバルよ!我輩は何度でも立ち塞がってやろう!」







…ええ、オチなんてものはありません。いやほんと酒の力ってこええな。


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